2008年07月02日

Re:Re:Re:中立遺伝子と大進化の結びつきはどこに? 脳神経系の戦略

> それと、ここで私が感じたもう一つのことは、
> 「個体発生を制御するメカニズム」が、
> 環境の変化とどう関係があるのか、
> ということです。
>
> 自体内の問題であるこのメカニズムについて言う場合は、
> 環境がどうということは関係ないと思うのですが。


たとえば、個体発生の制御ではありませんが、
シリーズ進化学5「ヒトの進化」の
http://www.amazon.co.jp/dp/400006925X

3 脳の進化 1 脳神経系の戦略 には、
  
113ページに、メンフクロウの音源定位の脳機構について

「しかし、網膜で取捨選択されたとはいえなお大量の情報が脳(一次視覚野以降)に入力される前に、この段階で各情報処理のチャネルを整理しておくことが、後の大脳皮質での情報処理を的確に行ううえで、重要な意味があるのであろう。

カリフォルニア工科大学の小西正一は、メンフクロウの音源定位の脳機構を解明した(小西,1990)。

メンフクロウは、音源から耳に入った音の左右の時間差と音圧差を検出して、白色雑音の場合、その音源の位置を上下左右1.5度ほどの誤差で正確に定位できる。

時間差経路と音圧差経路は、後脳の蝸牛神経核から平行経路に分かれ、最終的に中脳の下丘外側核で特定の位置(受容野)から来た音に反応する細胞が、空間的に規則的に配置されている聴空間細胞の地図として統合される。

そこに至るまでに、時間差経路では、層状核で、左右の音の時間差をマイクロ秒のオーダーで検出する時間差検出回路があり、下丘の中央核では、違う周波数に反応する細胞が上下層に並び、同一の時間差に同調することによって、単一周波数による位相多義性の困難を解決している。

したがって、フクロウの音源定位の場合は、中継核での情報処理の意味がより明瞭である。」

と書かれています。

この「音の時間差をマイクロ秒のオーダーで検出する時間差検出回路」や
「同一の時間差に同調する」といった、
音源を定位するメカニズムの実現は、
環境のどのような変化によって実現しうるでしょうか。

外敵から自分を守るために、ないよりはあったほうがいい、というのは、
当然のことなのですが、
その当然の理由だけで、メカニズム・回路の実現を説明することは出来ないでしょう。


また、音源が定位できることは、たとえ環境が変わらなくても、プラスだと思います。

さらにまた、中立遺伝子の変化だけで、このメカニズムを実現させることが出来るでしょうか?



posted by pocs at 06:26| Comment(0) | 進化学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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